脳トレについて見ていきます。
みなさんは「脳トレ」という言葉を覚えていますか?
日本では、2005年発売の「脳を鍛える大人のDSトレーニング」というゲームソフトに代表される脳トレブームの時代があり、そして過ぎ去っていきました。
しかし、本来脳トレとは一過性のブームではなく継続的に続けていくべきトレーニングなのです。
脳トレを習慣づけ継続的にトレーニングを行うために、ここでは、脳トレの詳しい内容や方法を紹介します。
目次
1.脳トレとは
- 脳を使うことで脳を活性化するトレーニング
- 脳の老化を防止する
- 認知症予防にも効果的
脳トレとは、脳を使うことで脳に刺激を与え、脳の活性化を促す「脳力トレーニング」の略称です。
脳トレの目的は、右脳や左脳、前頭葉など脳のさまざまな部位を刺激することで、脳の老化やボケ防止をすることにあります。
1-1.脳の老化を防ぎ、脳機能の向上を図る
- 言葉を話す
- 出来事を記憶する
- 計算問題を解く
- 文章を書く
- 物事を判断する
これらの動作は、人間の五感を通して判断や理解などを行う認知機能によって行われています。
筋肉が加齢とともに衰えていくように、脳も加齢とともに衰えていきます。この認知機能の低下こそが、加齢による脳の老化です。
脳トレは、その老化に負けないよう脳を鍛えることで脳機能を向上させるトレーニングなのです。
1-2.認知症予防にも効果
認知症初期の症状に脳の認知機能の低下があります。
認知機能の低下そのものが認知症へとつながる危険があります。
認知症の完全な予防はできませんが、認知機能を衰えさせないように継続的に脳トレを行うことは認知症の予防となります。
加えて、認知症の症状の悪化を防ぐという意味でも脳トレを行うことはとても大事です。
1-3.日常の中で脳を使う習慣をつけることが大切
脳トレはトレーニングと言うほど特別なことではありません。
特に用意するものもなく、誰でもすぐに始められるものです。
まずは、簡単なことでいいので自分でも続けられそうなことを見つけるところから始めましょう。
ここでは、誰でもすぐに始めることができる5種類の脳トレを紹介します。
2.1人でできる脳トレ
脳トレは一人でもすることができます。
最近では、スマートフォンアプリの充実もあり、空き時間などに暇つぶし感覚ですることができます。
2-1.パズル系脳トレ
- ナンバープレースとも呼ばれる数字パズルの「数独」
- ヒントを元に白マスを埋める「クロスワードパズル」
などは一度はやったことがあるのではないでしょうか。
パズルはそのパズルごとにルールや制約があるので、解く過程で脳のさまざまな部分を刺激するので、楽しみながらも総合的に脳を鍛えることができる脳トレです。
スマートフォンアプリですと、同じ数字を重ねるだけというシンプルなルールの「2048」というパズルアプリが有名です。
2-2.計算系脳トレ
四則演算などの簡単な計算問題を解くだけでも、左脳が刺激されて脳トレになります。
日常生活で数字に触れる機会が少ないという方はぜひこの機会に取り組み始めてはいかがでしょうか。
こちらのサイトでは、いろいろな種類の計算問題が用意されているので手軽に問題に触れることができます。
3.2人以上でできる脳トレ
2人以上いる場合は、対戦系のゲームや相手とのコミュニケーションそのものが脳トレになります。
3-1.ゲーム系脳トレ
- 将棋、囲碁、オセロなどの盤上ゲーム
- 百人一首
などが代表的な脳トレです。
将棋や囲碁などの対戦ゲームでは、相手の裏を読まなくてはいけないので、脳がとても活発に働きます。
これらのゲームでは、知識だけではなく記憶力や判断力、直感力など多くの能力を必要とされるため、効率よく脳を鍛えることができます。
百人一首では、記憶力や判断力などを鍛えることができます。
また、百人一首を覚えるときに実際に書きながら覚えるようにするとより効果的です。
3-2.コミュニケーション系脳トレ
会話コミュニケーションはとても身近な脳トレです。
人の話を聞いて、理解して、答えるという一連の流れだけでも脳は活性化します。
それに加え、脳には「脳の中の脳」と呼ばれる前頭前野があります。
この前頭前野とは、人間だけが特別に発達している脳領域で、ワーキングメモリ(一時記憶)をつかさどっている領域なので、「思い出す」という行為によって記憶を引き出してあげると、活性化することが可能です。
昔の友人と集まって昔話に花を咲かせるといったことで、前頭前野を楽しく且つうまく刺激していきたいですね。
3-3.運動も脳トレになる
さまざまな脳トレを紹介しましたが、実は運動にも脳トレの効果があります。
オランダのマーストリヒト大学とカナダのブリティッシュコロンビア大学の研究によると、週2回有酸素運動(ジョギング)を続けた実験参加者と無酸素運動(筋トレ)を続けた実験参加者を比較したところ、記憶や学習に関与する脳領域の海馬の大きさに違いが出たそうです。
ジョギングやウォーキングなどの有酸素運動を定期的に行うことで、海馬領域の増大のほかにも、運動によって体中の血液の巡りがよくなることで、脳の栄養である酸素が行き渡りやすくなるので、脳の活性化につながります。
まとめ
脳トレについて見てきました。
今日から始められる5種類の脳トレ
1.クロスワードなどのパズル
2.四則演算などの簡単な計算問題
3.盤上ゲームなどの対戦もの
4.対人会話などのコミュニケーション
5.ジョギングなどの有酸素運動
脳トレは、継続的に続けていかなくては効果が薄くなってしまいます。脳トレを毎日の習慣にして、効果的な脳トレをしましょう。