「宇宙葬の値段がいくらなのか気になる」 この記事では、日本で現在受け付けている4つの宇宙葬の値段についてまとめています。 実は、お墓を作るよりもはるかにお得な宇宙葬の意外な値段について抑えていきましょう。 |
目次
宇宙葬の値段はいくら?
宇宙葬とは、故人の遺灰の一部を詰めた専用のカプセルをロケットで宇宙に持っていき、その後漂流させるかたちで埋葬する葬送法です。
日本で行われている宇宙葬は全てアメリカの宇宙基地との提携で行われているため、「その値段についてはとんでもなく高額なのではないか?」と思っている人はたくさんいます。
しかし、実は宇宙葬は数ある葬送法の中でもトップクラスに安い値段を誇るのです。
「樹木葬・納骨堂などの永代供養墓」「散骨などの自然葬」など、他の格安葬送法の中でも1・2位を争うぐらい安い宇宙葬の値段を「バルーン宇宙葬」「ロケット宇宙葬」の2種類に分けてまとめていきます。
バルーン宇宙葬の値段は最安“8万円”
バルーン宇宙葬とは、大型のバルーンの中に遺灰を入れて成層圏まで運び、熱膨張で破裂させて空中に遺灰をばらまく散骨方法のことです。
国際航空連盟は、地上から100kmを宇宙空間と大気圏の境界線(カーマン・ライン)としているので、地上100km以上まで上がらないバルーン宇宙葬は、正確には宇宙葬とは言えません。
それでも、宇宙葬と言われているのは、日本で初めてバルーン葬を始めた「バルーン工房」が「バルーン宇宙葬」というネーミングで商標登録をし、「遺灰をバルーンに詰める方法など」で特許を獲得したからです。
バルーン工房が「自社だけのオリジナルサービス」として、「バルーン宇宙葬」という言葉を積極的に広めているため、バルーン葬は宇宙葬の一種として世間では認知されているのです。
そんなバルーン葬ですが、ロケットや人工衛星を必要としないので、最安で8万円と大変安い値段で提供されています。
表①→バルーン宇宙葬の値段は8万円〜26万円!
会社・サービス名 | 宇宙葬の値段 |
バルーン工房
【出典】バルーン工房 |
合計:260,000円〜 |
ストーンアート工業
【出典】ストーンアート工業 |
合計:240,000円〜
合計:80,000円 |
ロケット宇宙葬の値段は最安“28.5万円”
宇宙葬の中でも、ロケットや人工衛星などに乗せて、遺灰を入れたカプセルを宇宙空間に放流させる葬送法のことを「ロケット宇宙葬」と呼んでいます。
遺灰の埋葬方法としては、月面に撒く「月面葬」、地球の周回軌道に乗せて最終的に大気圏に突入するときに発生する熱でカプセルごと流れ星にする「流れ供養」。
その他に、宇宙探査船に乗って宇宙空間の果てを探査する「宇宙体験プラン」など様々な種類が存在します。
バルーン宇宙葬と違ってカーマンラインを超えた先の宇宙空間に散骨するので、費用は最安で28.5万円と少し割高になっています。
表②→ロケット宇宙葬で最も安い値段は28.5万円!
会社・サービス名 | 宇宙葬の値段 |
宇宙葬Sorae-ソラエ
【出典】宇宙葬Sorae-ソラエ |
285,000円 (※割引適応価格です。) |
銀河ステージ
【出典】銀河ステージ |
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宇宙葬なら40万〜140万円ほど値段が安くなる!
ここまでで、宇宙葬の最安価格がバルーン宇宙葬の8万円、相場や価格帯が大体30万円ほどということが分かりました。
そんな宇宙葬ですが、昔ながらの石材を用いた「一般墓」や、樹木葬などの永代供養墓と比べると、どの程度値段が安くなるのでしょうか?
「第9回 お墓の消費者全国実態調査|いいお墓(2018年)」によると、一般墓の平均購入額は174.1万円となっています。
また、「100万円未満」、「100万円~140万円未満」の価格帯がそれぞれ21.9%とボリュームゾーンとなっており、永代使用料は平均62万1,782円、墓石価格は平均114万3,069円です。
そして、樹木葬の平均購入額は70.9万円で、ボリュームゾーンは「40~60万円未満」で33.3%でした。
これより、宇宙葬は一般墓と比べると140万円近くお得になり、樹木葬と比べても40万円近くお得なことが分かります。
墓石を作らず、墓地の使用料もかからない宇宙葬だからこそ、これだけ安い値段で供養が遺灰の供養ができるということでしょう。
画像①→一般墓の平均購入額は174.1万円!
画像②→樹木葬(永代供養墓)の平均購入額は70.9万円
表③→宇宙葬は一般墓より140万円、樹木葬より40万円近く値段が安い!
葬送法の種類 | 値段の相場 |
宇宙葬 | 約30万円 |
一般墓への埋葬 | 174.1万円 |
樹木葬(永代供養墓) | 70.9万円 |
宇宙葬の値段が安い3つの理由
①墓石施工価格がかからないから
一般墓では石材を用いて墓標となる石碑を作る必要があり、材料代や工事代などが費用としてかかります。
樹木葬でも、お墓の上に置く故人の名前を入れたプレートが必要になるため、墓石施工価格がかかることは珍しくありません。
対して、宇宙葬は散骨の一種と考えることができるため、墓石の材料代や工事代が一切かかりません。
「第9回 お墓の消費者全国実態調査|いいお墓(2018年)」によると、墓石価格は平均114万3,069円ですので、この分費用が一切かからないと考えると、宇宙葬の安い値段にも納得がいきますね。
画像③→宇宙葬の場合、墓石価格平均114万がかからない!
②区画の使用料がかからないから
一般に、お墓は寺院が運営する墓地や、民間会社が運営する霊園などに建てる事になります。
この際、お墓を作る区画に関しては、管理者から購入しているのではなく、一時的に借りているという状態になります。
よって、一般墓でも永代供養墓のどちらの場合でも、墓地や霊園の管理者に区画の使用料を払うことが必要になります。
宇宙葬の場合は、そもそもお墓を作らないので当然「永代使用料」のような場所代を払う必要がありません。
「第9回 お墓の消費者全国実態調査|いいお墓(2018年)」によると、一般墓の永代使用料は平均62万1,782円となっています。
これだけの費用を省けることが、宇宙葬の値段が安い理由の1つとなります。
画像④→宇宙葬の場合、永代使用料平均62万がかからない!
③カプセルに入れる遺灰の量が少ないから
宇宙葬でカプセルに詰める遺灰は、全体のごく一部であることがほとんどです。
それは、値段を安くするために散骨量を減らしているという理由もありますが、最大の理由はトラブル回避のためです。
近年、故人の遺灰を全て散骨する人と散骨会社との間で、トラブルが多発しています。
宇宙葬のようにごく一部の遺灰を散骨するのではなく全ての遺灰を散骨してしまう場合、手元に遺灰が残らないため、あとあとお墓を作ることができなくなります。
「遺灰を返してほしいと伝えたが、全て散骨してしまったため回収できない」
このようなトラブルを回避するために、宇宙葬ではごく一部の遺灰のみをカプセルに詰めることになります。
実際にカプセルに入れる遺灰は1g〜3g、または7gほどの極少量です。
宇宙空間に持っていく遺灰が少量であるがゆえに、宇宙葬は値段がとびきり安いのです。
【まとめ】宇宙葬の値段について
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いかがでしたでしょうか?
アメリカの宇宙基地からロケットを飛ばす「ロケット宇宙葬」でも30万円以下の値段でできるというのは、驚きの情報だったのではないでしょうか。
まだまだ認知が広がっておらず、利用者も少数な宇宙葬ですが、今後サービスが充実していくにつれて人気は増していくと思われます。
宇宙葬に興味がある方は、比較的利用しやすい今がチャンスです。